―つらい片頭痛を減らす新しい治療法―
「片頭痛がつらいけど、薬が効かない…」
「毎月の頭痛で生活や仕事に支障が出ている…」
そんなお悩みのある方に、新しい選択肢があります。
それが「CGRP関連製剤による予防注射」です。
■ 抗CGRP抗体とは?
片頭痛は、脳の血管や神経が刺激され、炎症を起こすことで発症します。
そのメカニズムの中でカギになるのが「CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)」という物質です。
CGRP関連薬は、このCGRPの働きをブロックして、片頭痛を起こりにくくする予防薬です。
すでに多くの国で使用されており、日本でも保険適用となっています。
■ どんな人に使えるの?
以下のような方に適しています:
- 片頭痛が月に4回以上ある方
- 頭痛のせいで日常生活に支障がある方
- これまでの予防薬が合わなかった方
- 毎月、市販薬や処方薬を多く使っている方
※医師が診察・問診にて、片頭痛の診断と適応を判断します。
■ どんな薬があるの?
現在、日本で使用されている主な抗CGRP抗体薬は以下の3つです:
- エムガルティ(ガルカネズマブ)
- アジョビ(フレマネズマブ)
- アイモビーグ(エレヌマブ)
いずれも月に1回の皮下注射です(自己注射も可能なものがあります)。
■ 効果はどれくらい?
個人差はありますが、臨床試験では以下のような結果が出ています:
- 頭痛の回数が半分以下になった方が多数
- 薬に頼る回数が減り、生活の質が向上
- 副作用も比較的少なく、安全性が高い
■ 気になる費用は?
CGRP関連薬は、保険適用(3割負担)となりますが、1回の注射で自己負担額はおよそ1万円前後になります。
※医療証や高額療養費制度を利用すれば、さらに負担が軽くなる場合もあります。
■ 当院での対応について
当院では、片頭痛診療に力を入れており、CGRP関連薬注射にも対応しています。
まずは問診で、片頭痛の頻度や影響などを詳しく伺い、適応があるかどうか慎重に判断します。
「このつらい頭痛、少しでもよくしたい」
そんな方は、ぜひご相談ください。
月に1回の注射で、頭痛のない毎日を取り戻せるかもしれません。
コメント